セバスちゃんの

なまらの国から 2011  えっ?ログ

 

 

24.Mar

 

 

 

 

震災から2週間がすぎようとしている。

 

甚大な人的被害を受けた宮城、岩手、福島をはじめ、24都道府県に被害が及んでいる東日本大震災。

幸い北海道の大部分は特に問題はなく、いたって平和な感じだけど、

太平洋側沿岸の町はかなりの被害を受けて、特に漁業関係は深刻な状況だ。

これら直接的被害以外に、ホテルやインバウンド(海外観光客)の予約キャンセルなど

観光産業にも2次的被害が既に及んできている。でもこれはまだいいほう。

 

被災地ではまだまだ困難が続いている。

というより、これから長く続くであろう辛い状況がいま始ったばかりだ。

 

ボクの後輩はヘリのパイロットとして連日岩手の海岸上空を飛んでいる。

もう救助ではなく、いまだ見つかっていない1万人を越す不明者の遺体捜索として。

見渡す限り瓦礫に埋まった海岸線について、『想像を絶する』という彼の言葉を聞くだけで充分だった。

 

仙台の友達とはすぐに無事の確認がとれたけど、壊滅状態の女川に住む親との連絡が取れずにいた。

Googleによる避難所に貼られた避難者名簿サイトが立ち上げられたのを知り、

携帯では検索しずらい彼女に代わって赤井川から必死に名簿を探したりもした。

そして4日目、幸運にも生存が確認でき、自分のことのように嬉しかった。

 

 

震災から2週間、

ネット上にはいろいろな情報ソースが溢れ、TVではワイドショー的にこの震災を取り上げはじめた。

被災地情報から徐々に節電や原発問題の話題にシフトしつつある。

そして、『いま自分にできること。』という言葉がひとり歩きしはじめている。

 

もちろん、ボランティアや救援物資での支援などはとても素晴らしいことだし、

被災地での感動ストーリーやアーティストによるメッセージを否定するつもりはない。

でも、そういう活動をする人の側に立つということは、

被災地や被災者を少なからず対岸の火事として見始めているということなのかもしれない。

節電や節約だって被災地のためではなく、ホントは自分たちのために行なっているんだから。

 

うまく表現できないけど、

今回の震災はいままでの震災と違って、もっといろんなことを考えなきゃいけないような気がする。

喉元すぎれば、なんていう風に絶対人事にはしてはいけない。

 

この数日、感情に左右されず、冷静に現状を把握し、

できるだけ客観的にこのシチュエーションについて考えてみた。

いつも山でガイドしているような感じで。

 

幾とおりものビジョン、リスクマネジメント、プライオリティ、そして強力なリーダーシップ。

 

国も、自治体も、自分を含めた各個人も、

いま(被災地に対して)自分にできることをこなしつつ、

『いま自分たちのやるべきこと。』をしっかり把握し、行動に移すことが急務ではないだろか。

 

自然と対峙するボクらガイドは特に、何年も前から地球の異変に気付いている。

自然の楽しさを伝えることはもちろんだけど、その裏に隠れた自然の怖さもしっかり伝えていくことが、

まずはボクらガイドがやるべきことかもしれない。

 

とにかくいまは、被災地で頑張っている被災者や救助者たちを思い、

できるだけ多くの人が、できるだけ早く笑顔を取り戻せるよう願っている。

 

no smile  no life!

 

上の写真は、7月はじめにしか見られない大雪山の雪渓です。

どんなに厳しい冬がきても、ちゃんと春になるとニッポンが浮かび上がってくるんだよねー

 

 

 

▼追記▼

 

 

大前研一ライブ579

20年ほど前、マッキンゼーで経営コンサルタントしてたころの記事はよく読んでたけど、

平成維新の会を解散した後はすっかり政治の表舞台から遠ざかってた大前さん。

良くも悪くもこれくらいのリーダーシップが今の日本には必要かもね。長いので最後15分だけでも必見。

 

 

サンドイッチマン

ちょっと前にも紹介したサンドイッチマンのブログです。

被災を経験した彼らがいまやるべきこと。っていうかやってること、克明に記されています。

 

 

伝わらない失敗

必要悪としての過去の災害を風化させないために・・・

 

 

 

 

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